大晦日まであと2日の師走の日曜日。小倉和彦さんと瀬尾愛永(まなえ)さんが、サクソフォンとピアノための楽曲を、ミニコンサートとは思えない多彩な構成で、たっぷり聴かせてくださいました。サクソフォンがピアノとのデュオで来てくださるのは初めてのこと。年代の離れたおふたりによるコンビネーションも新鮮でした。 吹奏楽のバンドディレクターとして長いキャリアをもつ小倉さんは、現在、調布さくらウィンドオーケストラの指揮者として活躍中。「ダイナミックなピアノを弾く」若きピアニスト瀬尾さんとの出会いも楽団がご縁だそうで、この日の感動的な演奏となった、小倉さんの1978年の自作曲、アルトサクソフォンとピアノのための嬉遊曲[ Divertiment ] は、人生の大先輩でもある小倉さんへのリスペクトを込めて瀬尾さんが再演に導いた、記念すべき企画だったのですね。 作曲者への理解を探め、その作曲者が奏でる楽器のために弾く瀬尾さんのピアノはすばらしいものでした。小倉さんも「瀬尾さんとの合作みたいで、感謝の限りです」とおっしゃるほど。意欲的な大作を書いた日から45年余りの歳月が経ち、現在の小倉さんがやさしく語るように吹く日本の美しい曲たちもまた胸に響いたことでした。
by hazukihallhouse
| 2024-12-30 07:20
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