銕仙会を拠点に活躍される熟達の能楽師・清水寛二さん。ドレスにヴェールで能の化身のように静々と登場、能楽について、たおやかに語りはじめました。
「高校時代の古典の授業では居眠りばかり。今思えば残念なことをしました」との回想も。その高校が葉月ホールハウス管理人の出身校と知り、半世紀を経た4年先輩との出会いに驚きました。
この日の演目は、在原業平がかつての恋を幻想するという、桜で名高い地名でもある「小塩」。この場で男装に衣を変えた清水さん、「きょうは謡いだけで聴いていただきます」。
古典を現代に呼び寄せて、能の奥深さを様式を超えソロ表現する清水さん。時空を超えた佇まいで届けられる言葉と声楽。
圧倒的なひとり舞台は、オペラ歌手のソロリサイタルのようでした。全力疾走したアスリートのようにも見える清水さん。清水夫妻を囲んで右は本企画の「策士」飯名尚人さん夫妻。左は葉月ホールハウス管理人の高校同級生、村松基安さんと落合惠子さん。春の宵にふさわしいすばらしい企画でしたね。みなさま、ありがとうございました!