2023 ［音屑再始動］終了しました！

”幻の名器”ベーゼンドルファー。
このピアノを所有される三好順子さん(手前左)の自宅には、音楽や芝居の道を行く仲間たちがしばしば集まり、芸術がもたらす魅力を分かち合ってこられたと言います。［音屑(おとくず)］という名のその集いがしばしの時を経て、昨日は葉月ホールハウスに場を変えての再始動となりました！
演奏、編曲、選曲、構成の全てをなさった三好さんは、こんなに素敵なピアノの名手でありながら専門は数学とか！この日の進行役で演出家の中川順子さん率いる、劇団［河馬壱］のピアニストでもいらっしゃいます。
歌うは前田那大子さん。オペラ演出家・三谷礼二氏の追悼コンサートで、前田さんがサントリーホールの大舞台に立ち、こんな風に、たったひとりで歌いあげた日のことが思い出されました。あれからもう数えきれな月日が経ちました。
2011年にもこの場での結婚25周年コンサートを企画され、お母さまの見事な水墨画の中で歌ってくださった前田さん。昨日は、黒人霊歌や「what a wonderful world」が万感込めて歌われ、なつかしさにも似た感慨が。
朗読をなさった赤司ゆりさんと平岩啓子さんはともに劇団［河馬壱］メンバーで、さすがの言葉力に引き込まれるばかり。赤司さんはスタルクの児童文学［ゴールデン・ハート］を。
平岩さんの朗読はショーン・タンの［遠い町から来た話］を、お話と三好さん弾くピアノ音楽のコラボレーションとして。
人生をかけて表現するものを持つ出演者たちへの最後の拍手はリスペクトに満ちていましたね。みなさま、ありがとうございました！