② 2021〔 Liebesklang vol.2 リーベスクラング・愛の響き〜爛漫の春に歌う〕終了しました！

充実の二回公演を終え、出演のみなさんで最後の一枚。昨夜の嵐が嘘のように晴れ、善福寺公園の桜も美しいまま。公園側の窓を開け放し、選び抜かれたドイツ・日本歌曲の真髄を、すがすがしい思いで堪能しました。
一軒家の半地下の細長い部屋。定員半分のお客さま25名は左右に分かれて。中央天窓下にはグランドピアノ。風変わりなこの環境を、ピアノを囲むように移動しながら優雅に使いこなしていらした声楽家のみなさん。

歌うは円熟のバリトン西義一さん。伴奏は、ソリストのパートナーとしても名高いピアニスト山田武彦さん。

ソプラノの新居佐和子さん。明るいのびやかな歌声に、心が弾みます。
同じくソプラノの大塚京子さん。なかでも「小鳥が歌えば」は圧巻でした。
演奏会は山田さん編曲による春の歌メドレーからで一気に引き込まれました。ドイツ歌曲の実力派が、巧みなアレンジで生まれ変わった童謡や唱歌を三重唱で奏でる予期せぬ魅力に、会場からどよめきが起きたほど。
山田さんのメドレーには、ヨーデルや第九など古今東西の曲が盛り込まれ、自由で楽しい音楽に拍手喝采！
山田さんの遊び心に満ちた即興性はこれに止まらず、前半が終わるや、やおら立ち上がってコメディアンに？　　換気とトイレのご案内を、突如、こどもと父親の声色で独演され、会場はキョトン、のち爆笑となりました！　
公園から聞こえるカラスの鳴き声も、自転車に乗ったままずっと窓越しで聴いていた見知らぬおじさまも、みんなウエルカム。おおらかであたたかい、春の日のコンサートでした。みなさま、ありがとうございました！