人気ブログランキング | 話題のタグを見る
<< 終了後のゆーらなすのお三人 09.07.25 ゆーらな... >>

2009 望月通陽 型染めの世界



望月通陽(もちづき・みちあき)さんの作品は多種多様。
染色、版画、ガラス絵、ペン画、ブロンズ、鋳造ガラス、木彫、陶…、
さまざまな素材と技法を用いて、息をのむようなうつくしい仕事を展開していらっしゃいます。

葉月ホールハウスのロゴマークを描いてくださったご縁で、
今回の展覧会が実現しました。
望月さんの原点ともいえる型染めの世界です。

2009 望月通陽 型染めの世界_e0151902_15343727.jpg
2009 望月通陽 型染めの世界_e0151902_08542698.jpeg
ロビー正面には望月さんのペン描きによる
葉月ホールハウスのロゴマークの原画を。


2009 望月通陽 型染めの世界_e0151902_15442899.jpgリュート奏者として名高い
つのだたかしさんがプロデュースする
プライベートCDレーベル【パルドン】。
そのジャケットデザインのすべては
望月さんの型染めによるものです。
正面の大きな作品は「リュート」。
えもいわれぬたおやかさに
胸があつくなる思いです。
手前に並んでいるのは
波多野睦美さんが唄うリュートソングのCD、
「優しい森よ」「古歌」「サリーガーデン」など。
”美しい音の入った美しい箱”が、
時空を超えたようにそこにあります。


2009 望月通陽 型染めの世界_e0151902_1731272.jpg

聖人ヨブを描いた無名の画家の一枚に会うために、ベルギーの古都ブルッヘを歩いた記憶を染めた作品群。
これらは『道に降りた散歩家』という静謐な画文集となって(偕成社刊)、ボローニア国際児童図書展ラガーツィ賞を受賞しました。~~旅から帰り、椅子に沈んでブルッヘを思うと、鉛筆には路上の歌が次から次へと蘇り、雲が湧き、塔がそびえ、懐かしい路地が幾筋も刻まれて、遠い口笛さえも聞こえた~~あとがきより

2009 望月通陽 型染めの世界_e0151902_17433866.jpg

これが型染め…?
びっくりしたあとは、みなさん見とれるばかりです。
あまりにも繊細で敬虔な、祈りにも似た一枚なので。

2009 望月通陽 型染めの世界_e0151902_18474773.jpg
紬の布に、またとないかたちに切りとった型紙をのせ、糊をおいて、乾かして、染料をしませて…。
創作の手順はかろうじて想像できても、なぜこんなにもゆたかな線のたたずまいが……。

2009 望月通陽 型染めの世界_e0151902_17404890.jpg
名づけようのない深い色合いは、山桃やログウッドなど自然素材によるちからもあるそうです。
この一連の詩情にみちた作品も、望月さんの洒脱なエッセイとともに、
『方舟に積むものは』という一冊の本にまとまって筑摩書房から出版されています。


2009 望月通陽 型染めの世界_e0151902_08590516.jpeg

CDジャケットのための
「舟のザビエル」


2009 望月通陽 型染めの世界_e0151902_17355619.jpg
麻に染めた竪琴の名手「オルフェーオ」


2009 望月通陽 型染めの世界_e0151902_18571780.jpg望月さんの著作を読みふける声楽家のОさん。


2009 望月通陽 型染めの世界_e0151902_09014332.jpeg
これも望月さんが描いてくださった
葉月ホールハウスのもうひとつのロゴマークです。
可愛い!と評判です。
右は名古屋の個展に出品された鉄の作品
「気付いた天使」を紙で切り取って作られたもの。


2009 望月通陽 型染めの世界_e0151902_190816.jpgそして最後は
葉月ホールハウスの住人ぽちた、です。
みなさま、ありがとうございました…!

by hazukihallhouse | 2009-07-29 13:36 | *展覧会のごあんない
<< 終了後のゆーらなすのお三人 09.07.25 ゆーらな... >>